一言で流れやかたちと言っても、なかなか伝わりにくいと思いますが、

実は主にコンセプトの根底にこの本があります。

この本については深くここでは話しませんが、

（詳しい書評をされている方のページを貼っておきます。）

コンストラクタル法則というものについて書いている物理の本です。

この本には、自然界で類似しているかたちや流れはたまたまではなく、

必ず規則性があるということを証明できる裏付けをしてくれています。

ブランドで製作しているアクセサリーそれぞれは、アクセサリーの名前とは別に、

違う何かのように派生しても見えるようにあえて流動的なかたちや、抽象的なかたちを製作しています。

なぜそのようにあえて形作りをしているか、ですが、

最初からこの本のテーマを元に、ブランドを立ちあげたかったわけではなく、

最初は「着け心地の良さ」をどうしたら追及できるのか、ということから入りました。

（この追及はもう果たせているわけではなく今でも、そしてこれからもずっと考えていく課題であると思っています）

私は、アクセサリーに対して「違和感」を感じない自分に合ったものが好きなのですが

ただそれがなぜ無意識に好きだと、自分に合っていると思えるのか、

着け心地が良いと感じられるのか、そして様々な方に着け心地が良いと

感じとってもらえることは果たしてできるのだろうかと、自分自身にも、物に対しても疑問に思っていました。

また、ブログにも書いていこうと思いますが、その疑問から最初の本に出会い製作に取り組んでいくうちに、

人間も自然が生み出したものの一部であるため、かたちや流れ、現象をテーマに、そしてそれぞれに見立てられるような抽象的なかたち、流動的なかたちを製作すること、物と、人、無機物と有機物の関係性を追及することで、必ず「アクセサリー」と「人間」同士で心地の良い関係性を生み出すことができるのではないかと思いました。それが、着け心地の良さにつながるだろうと考えました。

そのことからテーマやコンセプトを最終決定し、製作を続けています。

私自身もまだまだ勉強していかなくてはならないし、製作し続けていくことでわかることもあると思います。

書いていることが難しくてよく分からない方もいらっしゃると思いますが、ふわっと少しでも良いので、

そのようなテーマがブランドの軸として動いていることが伝わればいいなと思っています。

それでは。